響け!ユーフォニアムに影響された楽器吹きがブラスバンド曲を紹介する

響け!ユーフォニアム 3 [Blu-ray]

1 名無しさん@おーぷん UWJ

「響け!ユーフォニアム」のお陰でユーフォニアムの知名度が上がったのは嬉しいのですが、見ててもその楽器の魅力がイマイチ。
ユーフォニアムの本当の魅力はブラスバンドにあると常々思っていたので、ユーフォというかブラスバンドについて楽器吹きが勝手に語ります。

4 名無しさん@おーぷん ID:Ori

前のユーフォ吹きか

6 名無しさん@おーぷん UWJ

ちょっと雰囲気出す為にコンサート風に紹介していくので、気に障るかもしれませんがご了承ください。
書き溜めてはありますが曲が終わってから次を書いて行くので、90分程掛かると思います。

ちなみに私はユーフォを10年ほど吹いていました。

>>4
その方とは違いますー。その方のスレを見て影響は受けました。

元スレ(おーぷん2ちゃんねる): http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1433943230/
響け!ユーフォニアムに影響された楽器吹きがブラスバンド曲を紹介する

7 名無しさん@おーぷん UWJ

では早速。

本日は「響け!ユーフォニアムに影響された楽器吹きがブラスバンド曲を紹介する」にお越し下さり、誠にありがとうございます。
ブラスバンド?を書く前に、まずは1曲目をお送りします。

演奏はイギリスの名門ブラスバンドであるCory Band、曲は「Enter the Galaxies」です!
http://www.youtube.com/watch?v=32K9xwE00G0

8 名無しさん@おーぷん UWJ

ブラスバンドならではの華やかな曲で、コンサートの開演にふさわしい1曲だと思っています。

日本でブラスバンドというと「吹奏楽」を指していると思いますが、
英語では吹奏楽を「military band」「wind band」「wind orchestra」「symphonic band」などと表現するそうです。
ここでのブラスバンド(brass band)は「金管バンド」または「英国式ブラスバンド」を指しますので、予めご理解をお願い致します。

さて、演奏を見てお気付きになられましたでしょうか?
ブラスバンドにはクラリネットやサックスと言った木管楽器がいません。
サクソルン属の金管楽器+直管楽器のトロンボーン+打楽器で構成されているのがブラスバンドです。

9 名無しさん@おーぷん UWJ

ブラスバンドの形態は19世紀後半にイギリスで確立されたと言われています。。
始まりは、救世軍が街角で募金などを募るために演奏していた小規模な金管バンドだったようで、
後に炭鉱労働者の息抜きや安らぎのために結成された金管バンドが各地に普及し、現在のような形に発展しました。
(救世軍についてはWikiなど参照)

現在のブラスバンドでは各パートの定員数が決まっており、通常構成では全体で28名で演奏します。
ただしこれは目安であって、バンドによっては定員よりも1-2名多い構成を取っている事もあります。

本場イギリスでは町に1つはブラスバンドがある、と言われる程普及していて、2000程の団体があるとか。
吹奏楽団の数より多いそうです。
日本国内では50-60団体くらいのようで、もっと一般的に知られて欲しいなぁと思っています。

11 名無しさん@おーぷん UWJ

それでは各楽器を曲と共に紹介します。

最初はブラスバンドの花形楽器、コルネットです。調性はB♭です。
コルネットはトランペットと似て非なる物で、丸みを帯びている事からか、トランペットよりは柔らかい音がすると言われています。

コルネットセクションは
ソロコルネット4名、ソプラノコルネット1名、リピアノコルネット1名、セカンドコルネット2名、サードコルネット2名
の10名で通常は構成されています。
中でもソロコルネットにはプリンシパルコルネットと呼ばれる首席奏者がおり、美しいメロディ、テクニカルなソロを受け持ちます。
バンドのコンサートマスター/ミストレスの様な感じです。

それではコルネットソロで、曲は「Napoli」です。
http://www.youtube.com/watch?v=2xNNTVCV79E

14 名無しさん@おーぷん UWJ

コルネットセクションの中でもソプラノコルネットは特殊で、先のコルネットと異なりE♭管のコルネットを使用します。
(通称エスコル)
ブラスバンドの中でも最高音を1人で担当し、とても煌びやかな音色を特徴としています。
非常に速いパッセージを演奏する事もあれば効果音的な演奏、メロディのオクターブ上を演奏して厚みを出すなど曲の役割も様々です。

次の曲はソプラノコルネットの代表曲と言ってもいいであろうこの曲、ハイランド讃歌より「Flowerdale」です。
http://www.youtube.com/watch?v=SGEAP662DCw

※曲の冒頭部分がカットされてますorz

17 名無しさん@おーぷん UWJ

続いてフリューゲルホルンです。
調性はB♭で、フリューゲルホルンはブラスバンドの中では1名が担当します。
コルネットと同じ音域ではありますが、管が太い事からその音色はとてもまろやかで柔らかい印象を受けます。
吹奏楽でも用いられることがあるフリューゲルですが、ブラスバンドではその音色を活かしてソロやメロディなどを多く担当します。
私的にはフリューゲルの音色は「癒し」です。

ではフリューゲルホルンソロで、「Camille」。
http://www.youtube.com/watch?v=vaDiCcdG1Eo

19 名無しさん@おーぷん ID:dVY

コルネットてトランペットをまるっとしたみたいなヤツ??

20 名無しさん@おーぷん UWJ

>>19
そです。
音域は同じなんですが、まるっとしてるので音もトランペットより柔らかい感じがします。

21 名無しさん@おーぷん UWJ

補足。
ブラスバンドではトランペット、フレンチホルンは通常使用されません。
(トランペットは曲によって使うかな?)
トランペットの位置にコルネット、フレンチホルンの位置に次に紹介するテナーホルンが使われています。

22 名無しさん@おーぷん UWJ

続いてはテナーホルンです。
日本ではアルトホルンと呼ばれる事が多いので、そちらの名前を聞いた事がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
吹奏楽ではフレンチホルンが使われますが、ブラスバンドではテナーホルンが使用されます。
この楽器の調性はE♭で、ハーモニーや伴奏を担当する事が多いですがメロディも担当したりと演奏の範囲は広いです。
ソロ、ファースト、セカンド各1名の3名で構成され、このパートだけでハーモニーを作る事も良くあります。
コルネットとユーフォなど中低音パートを繋ぐ位置にあり、非常に重要なパートです。

それではテナーホルンのソロ曲、スコットランド民謡「The Piper o' Dundee」です。
http://www.youtube.com/watch?v=xfYV6aiv26Q

23 名無しさん@おーぷん ID:FoT

ユーフォは意外と主旋が多い
自分クラだけど

24 名無しさん@おーぷん UWJ

1部最後の曲はPeter Graham作曲の「Shine as the Light」をお届けします。
吹奏楽版もあるので知っている方がいるかもしれませんが、こちらのブラスバンド版が原曲となっています。
この曲は救世軍の為に書かれており、そういった曲というのは本当にドラマチックな構成をしているのが魅力的です。
かっこいいです。熱くなります。
(救世軍についてはWikiなりを参考にして下さい)
特に中間部では讃美歌をモチーフにしたものが多く、コルネット、ユーフォニアムなどが美しいメロディを届けてくれます。

それでは「Shine as the Light」をお聞き下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=ofAnDdY2LZ0

※私的にはこの曲はブラスバンドの入門曲だと思っています。
 それ程難しくもなく、しかしブラスバンドの魅力が詰まっている、そんな曲。

25 名無しさん@おーぷん UWJ

第1部終了です。
10分程の休憩を挟みまして、第2部を開演致します。

26 名無しさん@おーぷん ID:YSI

ユーフォ見てからつべでユーフォの曲ばっか探してる

27 名無しさん@おーぷん UWJ

>>26
ユーフォのソロ曲ももちろん良いのですが、全体の中でユーフォが映える部分というのもまた良いですよ!
先のShine〜の中間部のあったかい音もユーフォですので!

28 名無しさん@おーぷん UWJ

それでは第2部の開演です。

これまでの動画を見ていて気付かれたかもしれませんが、ブラスバンドでは「コ」の字を描いて座っています。
(バンドによっては馬蹄形の所もあり)
また吹奏楽などと比べてビブラートを多用しています。
楽器のベルが観客に向くことなく配置され、サラウンド感のあるほどよく調和された間接音を聴衆が聞ける事から「パイプオルガンの様」とも言われる事もあります。

ブラスバンドではこれからお送りするような、こってこてでかっちかちのマーチが古くから数多く存在します。
こういったマーチも醍醐味の一つで、バンドの実力を測るにはもってこいです。

それではブラスバンドの古典的なマーチ「RAVENSWOOD」をお聞き下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=4Nm6VIRTP30

29 名無しさん@おーぷん UWJ

それでは楽器の紹介に戻りましょう。まずはバリトンです。
バリトンというとバリトンサックスを連想させるので、ここではバリトンホルンとしましょう。
バリトンホルンはユーフォニアムと同じ音域の楽器で、ファースト、セカンド各1名の2名から構成されます。
見た目はユーフォを横にスリムにした感じです。
コルネット、テナーホルンなどとユーフォニアム、バスを繋ぐ為のハーモニーを担当する事が多く、ユーフォニアムと共に吹くもあります。
管が細い為に明るくメリハリのある音を与えます。

バリトンホルンソロで、曲は「The Holy Well」です。
http://www.youtube.com/watch?v=JAxywd7L-wA

31 名無しさん@おーぷん UWJ

バリトンも特殊で、吹奏楽では余程の事が無い限り使われません。
また国によっては「Euphonium」の事を「Baritone」と表記する事もあります。
吹奏楽で「Baritone」と書かれていたら、それはユーフォの事だと思って良いかと。

32 名無しさん@おーぷん UWJ

続いてはご存じトロンボーンです。
ブラスバンドではファースト、セカンド各1名の2名で構成されています。バストロンボーンは1名が担当します。
張りのある音でバンド全体にメリハリを持たせたり、柔らかい音色でハーモニーを奏でたり、スライドの特性を生かした表現をバンドに与えるなど
非常に活躍できる楽器です。

まずはトロンボーンのソロ、曲はアイルランドの伝承曲、「Londonderry Air」です。
http://www.youtube.com/watch?v=FRu5P4E9tvM

33 名無しさん@おーぷん UWJ

バストロンボーンは太く張りのある音で、バンド全体に安定感やアクセントを加えてくれる重要なパートです。
私的にですが、演奏中にバストロンボーンがブリブリ鳴らしてくれるとテンションが上がってとにかく楽しくなりますw

続いてバストロンボーンソロ、曲は「Frosty the Snowman」です。
http://www.youtube.com/watch?v=blGkhTpxZBE

34 名無しさん@おーぷん UWJ

「響け!ユーフォニアム」で一躍有名になった(と思われる)ユーフォニアム。
吹奏楽では裏方に回る事が多かったり、なんか地味だとか、UFO?とか言われたり、説明し辛い楽器ですが…。
ブラスバンドではコルネットに並ぶ花形楽器です。超花形楽器だと思っています。
それゆえに難易度も高く、またユーフォニアムの為に書かれたソロ曲は数多く存在します。
プリンシパルユーフォニアム1名、セカンドユーフォニアム1名の2名で構成されます。
その豊かな音量、温かみのある音色に加えて機動力もある為、数々の曲でメロディ、オブリガート、細かいパッセージを担当します。
またソロ曲では無いにも関わらず、曲の最後にHighE♭を吹けという指示があったりと、かなりハードなパートです。
難しい分、非常にやりがいのある楽器だと私は思います。

そんなユーフォニアムのソロ曲は「In Christ Alone」です。
http://www.youtube.com/watch?v=xEUwaBIc_OI

35 名無しさん@おーぷん UWJ

ブラスバンド内で最低音を担当しているバスは、調性がE♭のE♭バス(通称エスバス)2名、
調性がB♭のB♭バス(通称ベーバス)2名の計4名で構成されます。
エスバスはベーバスに比べて若干小さめですが機動性と音色に富んでいて、ソロを任される事もあります。
ベーバスはそれこそ縁の下の力持ちで、このパートがバンド全体を支えていると言っても過言ではないでしょう。
ペダルB♭を要求される事もあって、相当な能力が要求されるパートです。
チューバとバス、同じなのですがロータリー式をチューバ、ピストン式をバスと言い分けている人が多い様に思います。

今回はエスバスのソロで「The Cuckoo(and Czardas)」です。
http://www.youtube.com/watch?v=f3ixLt2E_-M

37 名無しさん@おーぷん iCG

パーカッションは打楽器を指しますが、ブラスバンドでは全ての打楽器を基本3名で担当する事になります。
大体の役割で言うと、ティンパニに1名、鍵盤楽器に1名、ドラムセットに1名。
スネア、シンバル、バスドラムをドラムセットで担当する事でそういった役割分けが可能になります。
3名で回すので、ブラスバンドのコンサートに行った時はパーカッションの動きに要注目です。
きっと後ろを忙しく動き回って演奏しているかと思います。

それではパーカッションの曲は「Helter Skelter」。シロフォン(木琴)のソロ曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=ZoteehUCPHU

38 名無しさん@おーぷん iCG

時間が経つのもあっという間、次の曲で最後となりました。
曲はPeter Graham作曲の「The Essence of Time」です。
旧約聖書を題材にしたこの曲はドラマチックです。
各楽器のソロワークを始め、ブラスバンドの魅力がとにかく詰まっています。
14分に及ぶ大曲ですが、プログラムの最後を締めくくるにふさわしい曲です。

世界最高峰のブラスバンド、Black Dyke Bandの演奏でどうぞ!
http://www.youtube.com/watch?v=gLbYOor_NZ0

39 名無しさん@おーぷん iCG

勝手にアンコールやっちゃいます!

これまで紹介した楽器が随所に出てくるユーフォニアムソロ曲で「Grandfather's Clock」です!
http://www.youtube.com/watch?v=Fx8jhRBIbak

40 名無しさん@おーぷん iCG

もう1曲アンコールやっちゃいます。
これで最後です!
http://www.youtube.com/watch?v=ri8M4S6rMcM

41 名無しさん@おーぷん iCG

ソロ曲中心でしたがとりあえずやり切れました。。。ありがとうございました。
ユーフォニアムを始め、少しでも吹奏楽やブラスバンドに興味を持って頂けたら幸いです。

元スレ(おーぷん2ちゃんねる): http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1433943230/
響け!ユーフォニアムに影響された楽器吹きがブラスバンド曲を紹介する

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